日本美術刀剣保存協会 特別保存刀剣 鎌倉後期 約700年前 映り立ち小互の目に沸筋頻りに掛る匂口明るい優品 刀 無銘 尻懸 法量 説明 長さ
反り
元幅
先幅
元重
鎬厚
先重
鋒長
茎長
重量 69.2cm
1.5cm
2.8cm
1.7cm
0.56cm
0.67cm
0.46cm
2.7cm
19.4cm
585g 鎬造、庵棟、身幅尋常、反りやや深く、腰反り付き、中鋒。鍛は、板目肌つみ、杢目肌交じり、地沸微塵に厚くつき、地景入り、映りたつ。刃紋は、直刃調に、小互の目交じり、湯走り掛り、足・葉頻りに入り、島掛り、小沸深くよくつき、沸筋頻りに掛り、砂流し掛り、匂口明るい。帽子は、直ぐに小丸、先掃きかける。茎は、大磨上、先浅い栗尻、鑢目浅い勝手下り、目釘孔二。ハバキは、金着一重。
大和尻懸派は、鎌倉後期正応（1288年）頃の則長を祖とし、手派と同じく東大寺に隷属していた刀工群で、南北朝時代にかけて繁栄している。この刀は、先幅細くなり、腰反り付き、中鋒となる鎌倉後期の姿で、板目肌に、杢目交じり、地沸微塵に厚くつき、映りたち、地景入る総体に詰んだ地鉄に、直刃調に、小互の目交じり、地沸深くつき、沸筋砂流し頻りに掛るなど刃中見事に働き、匂口明るい優品である。

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